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キャット村の巻物

学校がっこうからかえったタロウはコタツにもぐりこむと、いつのまにかうとうと、居眠いねむりをはじめました。

タロウ「むにゃむにゃ・・・5,4,3,2,1、ゼロ、宇宙うちゅうロケット、スタート!」

タロウはゆめのなかで、あこがれの宇宙飛行士うちゅうひこうしとしてキャットロごうにのりこみ、うちゅうをとんでいたのです。
「わーい、はやい、はやい・・・めがまわるよー」
ところが・・・隕石いんせきにぶつかったのか、キャットロごう操縦そうじゅうができなくなってしまいました。

「わー、おっこちるー、きゃー」

なんと、キャットロごう墜落ついらくしてしまいました。

キャットロごうが、おちた場所ばしょ・・・それは、なんとネコたちのむらでした。なにがおきたか、と、村長そんちょう村人むらびとが、かけよってきていました。
「おぉ、たかいそらからおちたのにケガもせずにすむとは、なんと幸運こううんかたじゃ」
タロウはいいました
「こんにちわ、ボクはタロウ。もうだいじょうぶ」
村長そんちょうは、「さぁ、わがむらに。ネコのむらからだをやすめましょう」と、って、タロウをむら招待しょうたいしてくれました。

ダ、ダダダダッ!!
おおきなおとがして、タロウはびっくりしました。
なんと、キャットむらでは、ちいさなネコたちが、ちいさなじゅうであそんでいるではありませんか。村長そんちょうがいいました。
「ここは、ながいあいだ、とてもしずかなところだったんじゃ。むかしは、野原のはらいっぱいに、ネコとネズミのおいかけっこをしたりして、あそんだものじゃが・・・いま、コネコたちは小型こがた武器ぶきにむちゅうになってのぉ」
どうしてそんなことになっちゃったの?タロウはきました。

村長そんちょういました。
去年きょねんいまごろじゃ。突然とつぜんそらからたくさんの武器ぶきんだパラシュートがちてきたんじゃ。世界中せかいじゅうのコネコたちにプレゼントするという手紙てがみがそえてあっての」
「なんで、そんなおそろしいものが!!」、と、タロウはびっくりしました。
「すっかり、コネコたちは、その武器ぶきにとびついてのお。あっちのむらよりもっとつよ武器ぶき必要ひうようだ・・・と」
村長そんちょうはなしいて、タロウは「そんなムチャな!」とおもいました

そのころ、むら公園こうえんでは、わかいネコが何匹なんびきすわっていて、そのまわりでコネコたちがじゅう訓練くんれんをしていました。訓練くんれんおとは、タロウがいる村長そんちょういえまでひびいてきました
「せんそうがはじまったの?」
びっくりして、タロウがきくと、村長そんちょうは、
「いや、訓練くんれんなんじゃが・・・。どおしじゅうをうっておって、むらのものもこまりはててるのじゃ。このままどんどん過激かげき訓練くんれんをしてたら、コネコたちは、どうなってしまうんじゃろか・・・」
村長そんちょう本当ほんとうこまっているようです。

キャット村長そんちょうはしばらくかんがえていましたが、やがてふところから巻物まきものをとりだしまして、こういいました。
「このむらには先祖せんぞから、うけついだこの不思議ふしぎ巻物まきものがあるんじゃよ。むらにこまったことがあったとき、この巻物まきものたすけてくれる。しかし、ネコが自分じぶんたちのためにねがってはいけないとされておるんじゃ」
村長そんちょうこまててるようでした。
「だいじょうぶだよ!ボクはネコじゃないから、ボクがむよ」タロウは村長そんちょう説得せっとくしました。

えい!

タロウはいきおいよく巻物まきものをひろげ、よみだしました

「えっと・・・チカイ、ネコゾク、ブキモタナイ ネコ コロサナイ コロサレナイ コノコトバ ワスレナイ」

あれぇ?なんだか「コ」のところがひかってきたよ
ほら、1つ、2つ、3つ・・・6つもひかってる!

タロウはつづけてよみました。
「ネコゾク コロシアイ シナイコトヲ チカウ」
これで、7つ、8つ、9つ!!

すると、9この「コ」のがつよくかがやき、たちまちそらくろくもがまきおこり、おそろしいかぜがふきだしたのです。

あー、とばされるー!!
タロウがさけぶと、どこからか不思議ふしぎこえがきこえてきました。

ゴゴオゴオゴオ くさむらのもの からだ ひとつ このまもった ゴゴオゴオゴオ ネココロサナイむら武器ぶきはいらない ゴゴオゴオゴゴ かぜがふき風車ふうしゃがまわる この台地だいちから武器ぶきをはこびさる 宇宙うちゅうのかなたへ

かぜのおとは、うたうように うねるように つよく つよく ひびきました
そのうたいて、タロウはがつきました。
「そうだ、ぼくらも風車ふうしゃをまわさなきゃ」

ところが、キャットむら風車ふうしゃは、ながいあいだ手入ていれをわすれられていたので、すぐにはまわってくれません。

ネコたちは、いっしょうけんめい風車ふうしゃあぶらをさし、さびついたハンドルをみがきいて、風車ふうしゃをピカピカにしました。

これなら、風車ふうしゃも、よくまわるはず!!

ネコたちのかつやくで、風車ふうしゃがいきおいよくまわりだしました。

風車ふうしゃがまわり、つよい竜巻たつまきがふきあがり、あらゆる武器ぶきがすいこまれていくではありませんか

ネコたちはうたうように大きな声をあけました。
「かぜよ ふけふけ 風車ふうしゃよ、まわれ」

竜巻たつまきはどんどんつよくなり、おおきくなっていきました。

竜巻たつまきはどんどんおおきくなってむらじゅうの武器ぶき竜巻たつまきにすいこまれていきました。
そして、むらからとなりむらと、あちこちのむらにむかっては、じゅうそらにまきあげたのでした。
「やった、これでコネコたちがじゅうであそぶこともなくなるー」
ネコたちのよろこびのこえがひびきわたりました

タロウもネコたちといっしょになってよろこびました。
「すごいや、キャットむら巻物まきものはホントにすごいや!」

「なーに、電気でんきもつけないで」タロウのおばあちゃんがかえってきました。
「キャット村長そんちょう、これでむら平和へいわになるね」
どうやら、タロウはねぼけているようです
「どうしたの、タロウちゃん。寝言ねごとでもいってるの?」
「あれー、おばあちゃん。ちがうよ、キャットむら大変たいへんだったんだよ!」
タロウは、キャットむらでの出来事できごとをはなしました。
大変たいへんだったわね。でも、平和へいわになってよかったわ」
「うん!いまごろネコたちも元気げんきあそんでるかな」

タロウのゆめのキャットむらでは、きょうもコネコたちが元気げんきにネコとネズミのおいかけっこをしています。
ここちよいかぜがふきわたり、風車ふうしゃがネコたちをみまもってくれているようです。

おしまい